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社会保険審査会の再審査請求で当方主張が認められ不支給処分が取り消された完全勝ちの再審査請求事件

 生長会健康保険組合が柔道整復施術療養費を不支給処分にした件について、私が審査請求代理人となって近畿厚生局社会保険審査官に請求した審査請求が「棄却」されたことに被保険者が納得しないことから、厚生労働省保険局に置かれる社会保険審査会に対して、「再審査請求」を行っていた事件がこの度採決がなされ、生長会健保組合の不支給とする原処分が社会保険審査会委員長より「原処分を取り消す」採決がされ、すべて支給されることになりました。

 本件は被保険者が「日常生活による負傷」と回答したことなどから、改正後の保険局医療課長通知で示された「関節可動域を超える捻れや外力」がなければ療養費の支給対象とはならない旨などを主張する保険者との負傷原因をめぐる意見の相違から、療養費の支給対象として日常生活からくるものも対象となるかならないかが議論されたきわめて重要な審理であった。私も社会保険審査会の審理に出席し、審査請求人の代理人としての意見を述べさせていただきました。今般の社会保険審査会の再審査で私の理論構成が採用され認められた結果、支給されることになったことは大きな成果であったと自負しています。亜急性の負傷が通知上削除され、その結果、「保険者である健保組合の合理的な判断に委ねられるものが療養費である」との論調から、支給するもしないも保険者の勝手であり、ましてや日常生活からくる痛みなど保険対象外であるとの流れをここでくい止めることができたことは、業界にとっては大きな収穫であったと喜んでおります。

今までも、大阪府国民健康保険審査会、滋賀県後期高齢者医療審査会、兵庫県国民健康保険審査会など多くの審査請求において各審査会からの審理の結果の採決として、保険者の行った原処分を取り消しさせてきましたが、今回の社会保険審査会の決定は、私の事務作業が正当であり、間違いないことを立証していただいたものであることから、とても励みになり、嬉しく思います。私は審査請求代理人になることを業として行ってはおりません。いつも、「これが最後だ!」ということで、会員組合員限定という特定多数を無報酬で引き受けていますが、私の主張が聞き入れられて支給決定が決まりますと、やはり被保険者のみんなのお役に立てていることを実感する瞬間でもあります。

2020年 12月 03日 上田孝之理事長のブログ「上田たかゆき活動報告」から

 

掲載日/最終更新日 : 2020年12月9日(水)

 

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