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日本保健鍼灸マッサージ柔整協同組合連合会創立20周年によせて

日本保健鍼灸マッサージ柔整協同組合連合会(略称:日保連)に結集していただいている各協同組合の皆様とその患者さんに対しまして、当連合会創立20周年にあたってのご挨拶をさせていただきます。

はり、きゅう、あん摩・マッサージの施術を国家資格者として提供する私たち施術者の地位の向上と生活の安定、そして、なにより患者さんの痛みを取り除く「プロとしての施術の提供」を日々実施している施術者のために存在し続ける施術者専門団体の連合体を目指して踏み重ねてきた時間と経験が、今般、20周年という記念すべき年を迎えることができました。これもひとえに私ども日保連に参集していただいている10の協同組合とその患者さんのご支援があってのことと感謝申し上げます。

私ども日保連は平成12年(2000年)8月25日に北海道と秋田県と東京都の仲間が創立発起人となりスタートしたのです。同年10月11日には津島雄二厚生大臣(当時)から正式に大臣認可を受け、着々と傘下加盟団体を増やしてまいりました。平成15年10月から組合員の念願であった職業別賠償責任保険取扱を開始することができたことから、組合員のニーズに合わせた患者保護の見地による事業展開を実施することにより、組織拡大を目指しました。その甲斐あって、全国柔整鍼灸協同組合、大阪府、福岡県、福島県、徳島県、山口県及び広島県の7つの協同組合の仲間が志を一つにして結集していただき、全国合わせると6,000名の鍼灸師、あん摩・マッサージ師の組合員を擁しているほどの連合会に成長することができました。

本来であれば、日保連の創立20周年を祝い、傘下各単協の役職員をはじめ、広く会員の皆様のご出席を賜り、記念式典並びに懇親の宴を催したいのですが、新型コロナウイルス感染症に係る自粛ムード漂う中での開催は慎むべきであるとのご意見もいただいたところであります。

よって、日保連創立20周年記念式典等の開催は行わないことといたしました。これはきわめて残念ではありますが、未だに長引くコロナ感染症の影響を受けている現況を鑑みますと、致し方ない決定でございます。

しかしながら、創立20周年を関係者の皆様とお祝い申し上げるとともに、今後も療養費の取扱いの拡大・発展を声高に主張してまいりたいと存じます。

そのためにも、あはきに関する我が国唯一の連合会組織の強みと意義を強調し、今後とも協同組合の形態として組織化されている関係団体にお声がけし、更なる組織拡大に向け、私、上田たかゆきを先頭にして積極的に果敢に取組んでまいります。

たしかに、療養費の取扱いに当たっては、今までも何度も説明して参りましたとおり、医師の同意書の添付や1年以上・月16回以上施術継続理由・状態記入書、施術報告書、往療内訳表の添付を求めるなどの、療養費支給申請にあたっての煩雑な事務作業が強要されてしまいました。また、今後、柔道整復療養費と同様な仕組みとして、都道府県にあはき療養費の審査委員会を設置されたり、保険請求を手掛けるための条件を強化する目的で、施術管理者になるための実務経験を求めたり、財団がとり行う2日間の研修の受講を義務付けるなど、すでに柔道整復療養費に導入されているきわめて評価の低い施策を、今頃になってあはき療養費にも導入させる国の計画が進んでいるのです。

私ども日保連は、今後とも患者さんが療養費の取扱いを受けるにあたって、不都合や不利益が生じるのであれば、その問題点を精査したうえで、徹底的に行政や保険者と交渉を重ねながら、あくまで「患者さんが安心して施術を受けられる環境づくり」を第一目標に掲げながら、併せて職業別賠償責任保険の更なる充実等を含めて、連合組織体としての拡充を目指してまいります。

今後とも、日保連に対しましてのご支援・ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

 

令和2年10月吉日
日本保健鍼灸マッサージ柔整協同組合連合会
理事長  上 田  孝 之

 

掲載日/最終更新日 : 2020年10月16日(金)

 

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