新年のご挨拶
日本保健鍼灸マッサージ柔整協同組合連合会(略称:日保連)に結集されている全国各単協の協同組合の会員の皆様 あけましておめでとうございます。理事長の上田孝之です。
一昨年から継続しているコロナ禍は、一時、何とか鎮静化の様相を見せたので「このまま収束かな?」と安堵したのもつかの間、今度はオミクロン株や新株や訳の分からない状況がまたもや発生してしまいました。施術所の治療院としてなかなか患者さんを取り戻せないもどかしさもあり大変な状況下にはありますが、皆さん、負けないでやってまいりましょう。
せっかくあはき療養費にも受領委任の取扱いが認められたにもかかわらず、直近の2年のうち5か月以上月16回以上の施術に着目した「償還払いに戻せる仕組み」が開始されてしまいました。これでは実質上の期間・回数制限に等しい取扱いの導入であることから、残念でなりません。思い返せば、2002年6月、それまで6か月・65回を限度とする療養費の「期間制限・回数制限」を撤廃する仕事をさせていただいた私にとっては、何とも情けない気持ちでいっぱいです。
鍼灸療養費はすでに410億円をはるかに超える規模まで進捗してきましたが、そろそろ足踏み状態となりそうです。マッサージは往療料の堅調な伸びも手伝い増加傾向が継続して、近々にも750億円に達することが見込まれています。しかし、あはき療養費が今後とも継続して進展していくためには「訪問施術料」の新設が望まれます。にもかかわらず、あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会では何らの検討も開始されないままで、本年6月改定予定にも何らも反映されないのであれば、あはき業界はあまりにも情けないではありませんか。
一方、保険者の取組みは厳しさを増すばかりであり、特に、本年は医師の同意書に着目した嫌がらせが多発するでしょう。医師の同意書をきちんと添付しても「この同意書は療養費の支給要件を満たしたものとして認められない」とし、大量の不備返戻や不支給決定処分をしてくるに相違ありません。
日保連は全国11の協同組合の総勢6,100人を超える施術者の皆様で構成される全国組織です。私どもは特に療養費の取扱いの拡大を求める活動をしていますので、これらの保険者が行う不当な療養費抑制策には毅然とした姿勢で反論し、厳しく対峙して参る所存です。私はその第一線に立って、皆様とともにこの難局を乗り越えて参りたいのです。
療養費支給申請書を返戻されても、何度でも再請求のための理論文書を作成し、繰り返し再申請して参りましょう。もし、不支給処分とされたならば、被保険者や患者さんのご意向を確認し、不服申し立てとしての審査請求を行って支給させるべく、権利・権益を拡大して参りましょう。それが私たちの治療院の安定収入に直結することであり、患者さんのためにもなることが明らかなのですから。
そういう意味でも、日保連に引き続き結集されることを大いに祈念し、上田の理事長挨拶といたします。
皆さま、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
掲載日/最終更新日 : 2022年1月1日(土)