業界は総力で支援を~被災地は医療を求めている
東日本大震災発生から10日以上が過ぎ、約26万人が避難生活を送っている(23日9時現在)。燃料や食料の不足に加え、医療も大幅に不足しているのが被災地の現状。既に避難生活で体力を奪われた高齢者が亡くなっている。地震や津波から生き延びた命が、避難生活で奪われるという悲しい事態は、何としてでも避けなければならない。
被災地には既に医師が派遣され医薬品が輸送されているが、医療が必要な人、ケアを求める人の数はあまりにも多く、医療は圧倒的に不足している。
このような緊急時に、鍼灸マッサージ師と柔道整復師には医療従事者としての使命がある。また、その使命を果たすための技術と知識があり、電気が通じていなくても、十分な医療機器がなくても、被災者の痛みを取り除く術を身に付けている。今こそ業界は、被災者たちの救護とケアのため総力を結集する時だ。いたずらに行動することは混乱を招くが、事態は切迫している。まずは、支援の拠点を設けることから始め、業界の隅々に呼びかけ、一人でも多くの人の健康を、一つでも多くの命を救わなければならない。
国民のニーズに支えられてきた鍼灸マッサージと柔整は、被災者救護に全力を尽くすことで、真の国民医療としての位置を得られるだろう。
鍼灸柔整新聞 H23.3.25日号掲載より転載
掲載日/最終更新日 : 2011年3月30日(水)
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